看護師全体の離職率はここ数年、増えつつあります。どの医療機関でも看護師は万年人手不足で、看護師の転職事情は売り手市場です。転職先が見つかりやすいので、転職へのハードルは他の職業よりも低いでしょう。そのため、何度も転職を繰り返す看護師も珍しくありません。では、離職して転職した看護師は、いったいどんな理由で辞めていくのでしょうか。
看護師が仕事を辞める1つめの理由は【ライフイベント】です。看護師は女性が9割を占める職種です。女性は結婚、出産、育児などのライフイベントが仕事に影響します。夜勤のないクリニック等に転職したり、小規模病院の日勤パートに転職したりと、ライフイベントに応じて転職する人が少なくありません。
2つめの理由は【人間関係】です。看護師に限ったことではないですが、女性の多い職場で閉鎖的な人間関係になりがちなので、コミュニケーションや人間関係に悩みを持つ人が少なくありません。このような人間関係から特に離職率が高くなります。
3つめの理由は【仕事での負担が大きい】ことです。看護師の業務負担は大きく、残業も多いでしょう。特に看護師が不足している職場だと、必然的に1人にかかる業務量も増えます。勤務時間が長くなり、休息も十分に取れないと心身共に疲労が溜まります。このような労働環境や労働条件が離職率を高くしているのです。
4つめの理由は【スキルアップ・キャリアアップ】。専門分野に特化してスキルアップできる職場、自分の希望する業務に携われる職場、管理職として活躍できる職場など、看護師としてのスキルアップを臨むときが転職するタイミングと重なることも転職理由として挙げられるでしょう。